短期決戦!インフルエンザに麻黄湯
暖冬の影響なのかインフルエンザの流行が後ろにずれている2015-2016年冬
年が明け、学校が始まり、少しずつインフルエンザの患者さんが来局されていますが、みなさま体調いかがでしょうか?
今回はインフルエンザに対する抗ウイルスの薬に関する話ではなく、一緒に処方されることが多々ある漢方のお話です。
医師の好みにもよりますが、タミフルやリレンザなどといったインフルエンザの飲み薬と一緒に処方される漢方が"麻黄湯"
大体2~3日分で処方されることが多い薬です。
この麻黄湯を使う目的はというと、熱を下がる目的です。いわゆる解熱効果。
インフルエンザにかかってすぐのタイミングで飲むことで、汗をかいて熱を下げる効果を期待しているのです。
発汗作用があるともいいます。
となると大事なのは使い続ける期間。
熱が落ち着いているのに発汗作用がある薬を飲み続けていると、今度は脱水の危険性が出てきます。
なので短期決戦の処方日数となっているのです。
そして注意点がもう1つ
麻黄に含まれるエフェドリンの影響です。
エフェドリンのせいで普段以上に興奮したり、寝つきが悪くなったり、人によっては胸がドキドキするという可能性があります。
抗ウイルスでも解熱効果はありますし、時にはアセトアミノフェンという成分の解熱剤が処方されていることもあるでしょうから、上記のような状態が気になる時には飲むのをやめましょう。
とはいえ解熱したからといって治ったというのは大間違い
あくまでもウイルスはまだ体内にいて、他人への感染力はある状態です。
むやみに登校、通勤して第三者への感染拡大を起こさせないよう、しっかりと学生の場合は解熱してから2日、3日の間は(保育園・幼稚園/小学校以上で異なります)自宅安静を守ってくださいね