沢山の水で飲むと薬は効果が強くなるの?
土曜の午前中、痛み止めを服用している20代の患者さんから"ネットで200ccの水で飲むと効果あるって見たんだけど、そうなんですか?"と質問が。
えっと、水200cc?
それはかなりの量じゃないか??
私の回答は
◆多めの水で飲むことは悪くはない。薬によってはそれこそ180~200mlの水で飲むことを推奨している薬もある。
◆普通の錠剤を水なしでのむと、食道に薬がくっついてしまってそこから炎症、ひどいと潰瘍を起こすので全くもってなんの自慢にもならないので、それをするくらいなら多めの水で飲むほうがよい。
◆多めの水で飲んだ方が効果があるといっている人に対してはとりたてて止めはしないけれど、痛み止めの場合ならそれほどまでに水を飲まなくても通常の量でも問題ない
こんな感じで話したところ、"水の量は関係ないんだ"という着地点に辿り着けたのでほっと一息。
色々と突っ込みどころが多いこの会話は調剤室にいたスタッフも気になったようで、私が投薬中にネットで調べていたようですがちょっと分からず、帰宅後もしや、と思い自身のTwitterでキーワード検索したところ無事に?!ヒットでようやくすっきりすると同時に、Twitter恐るべしと思ったわけです。
ただ、先述した通り、とりたてて目くじらを立てて止めるほどのことでもない話で良かったな、というのも同時に思いました。
水制限を受けているような人でないかぎり、200mlの水で効果あると思っているんならそれはそれで何の問題もないわけで。(お腹タプタプ&トイレが近くなりそうだけど。。。)
むしろそれで効果があるとその人自身が感じられたらそれはそれで良かったね、というレベルですね。
ただ、問題はそれを流布していく過程。
こうすると効果がある!!といった自分にとって良かったことをシェアしようという気持ちは分からないでもないけれど、やはりそこは自分の専門領域ではない分野に関しては少し立ち止まってほしいし、流布された過程で見た人も"本当かな?"と疑問を持って、さらにはその疑問を解決するためにもうワンステップ違う方向(専門家に聞いてみる、自分で他の方法で調べてみるなど)で考えてみることができたら良いな、と思ったわけです。
で、このキーワード検索ついでに久々にツイッターをみてみたら胃腸炎という時期ならではの自作の電解質飲料のネタもちらほらありまして。
これについては話題が変わるので次の記事でupします。