便秘と下剤
市販薬でも色々ある下剤。
今回は医療用の下剤を一部の商品名を列挙して特徴別に紹介しましょう。
■便秘薬の種類とその使い方
できるだけ使わずに、生活習慣の改善などで解消すれば良いのですが、なかなかそうもいかない時もあるもの。
できるだけ刺激の強いものは最後に使うようにしましょう。
そしてあまり長期に続く場合は、受診することをお奨めします。
①膨張性下剤:バルコーゼ
水分で膨張することで硬い便を軟らかくする方向に働きかける。150~200mL程度の多めの水で服用します。
効果は12~24時間くらいで現れます。ただし、この薬は非常に口の中でじゃりじゃりと残りやすく、特に入れ歯をしている人には不向き。また妊婦への大量投与は早・流産の危険があるため注意が必要です。
②浸透圧性下剤:モニラックシロップ・ピアーレなど
シロップは子供の便秘に使われることも多いですが、糖を含むため糖尿病患者には不向きの薬です。
③塩類下剤:酸化マグネシウム、マグラックスなど
大腸内に水分を引き寄せることで便を柔らかくする働きをもちます。習慣性がないため長期的に服用できる。そのため、他の下剤と併用して使われることが多い薬です。
妊婦さんにはこちらの酸化マグネシウムが処方されることが多いです。
④大腸刺激性下剤:プルゼニド、アローゼン、ラキソベロンなど
腸を刺激して排便効果をもたらす下剤のため、効果は一番強い反面、習慣性が報告されています。
連用により効果が低減してしまうのがこのタイプの薬。
つまりだんだん、効かなくなって服用量が多くなる可能性があります。市販薬にはこちらの成分が含まれる商品が多いです。
(成分名:センナ、センノシド、ダイオウ、ピコスルファートなど。パッケージに書かれている成分名の参考にして下さい。)
このタイプはおなかが痛くなって、冷や汗がでて、トイレにかけこむ、というパターンに陥りやすい下剤でもあるので、出かける予定のない前日に服用するようにしましょう。
習慣性、連用性の面も含めて長期間、大量に服用し続けないよう注意が必要な下剤です。
また妊婦への大量投与は早・流産の危険があるため注意が必要です。
全く使われないというわけではない薬ですが、飲む量に関しては医師の指示を守って服用してください。
■こんな症状なら病院へ
急に便秘やそれにまつわる症状が続く場合、何らかの病気が隠されていることも考えられます。
おなかにしこりのような腫れている感じがあったり、便に白やどす黒い色やがついたり、血液がまじったり、また便秘に伴う他の症状が併発している場合などは、できれば大腸を診てもらえる消化器科、近くにそういった病院がない場合は内科でも構わないので是非受診しましょう。
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