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インフルエンザワクチン

10月に入ってくると病院や自治体広報にインフルエンザワクチンのお知らせを目にすることになります。インフルエンザの特効薬が発売されているとはいえ異常行動との因果関係がはっきりしないまま10代への投与をできるだけ控えるよう通達が出ていることも考えると、インフルエンザにかからないにこしたことはないでしょう。

今回は予防方法の1つであるワクチンに焦点をあてます。

■インフルエンザワクチンとは

ワクチンを受けたから絶対インフルエンザにならない、ということは残念ながらありません。

というのは毎年作られるワクチンのウイルス株はその年の流行を見通して作られます。この種類がその年の流行とあえば、たとえインフルエンザになったとしても症状が軽くてすむことがあります。ただこのワクチンは約半年前に選定されるため変異株などの出現があったりすると、ワクチンとその年の流行があわなかった、ということになってしまいます。

インフルエンザは高熱と節々の痛みと非常に体力を消耗させます。時には重篤化してしまい、乳幼児ではインフルエンザ脳症、高齢者では肺炎などを併発し、時には死にいたることもあります。

接種できない方もいますが、できるだけ接種し、予防することはあなたにとっても、あなたの周囲の人にとっても有意義なことだと思っています。

■誰でも受けられるの?

まず、受けられない人。

残念ながら重篤な鶏卵アレルギーのある方、また接種当日に熱がある方、また以前にインフルエンザワクチンによりアレルギー症状を起こした方、また現在通院中の病気の種類によっては接種できない場合があります。接種前に問診もありますが、かかりつけ医がいらっしゃる場合には予め相談してください。

そして接種したほうがよい、とされている人もいます。

まず65歳以上、もしくは60歳以上で肺などの病気をおもちの方、年齢に関わらず気管支喘息、肺気腫、糖尿病などの病気をおもちの方(インフルエンザでこれらの原疾患を悪化させることがあります)、その他にも受験生をかかえている家族、高齢者施設や幼稚園、医療・介護従事者、最近では妊婦さんへの接種(インフルエンザになった場合に児への影響を考えて使える薬がないため)も推進されています。

尚、インフルエンザワクチンに関する費用ですが、高齢者へは自治体による補助制度がありますので自治体広報や地域の病院で確認してください。

一般の場合には予防治療にあたりますので、自由診療となり病院により価格が異なります。

使われる薬の量が異なるものではありませんので、病院に予め問い合わせて価格面を比較して接種する病院を選ぶのも1つの方法です。

そして接種した後は、激しい運動はさけます。入浴は可能ですが接種部位を強くもんだりしないよう注意してください。

2、3日はだるかったり、発熱したりといった副作用が生じることがあります。症状が消失しない場合は受診してください。また接種30分くらいは病院内で安静を求められることがあります。これは呼吸障害やけいれんなどの重篤な副作用が起き易い時間帯でもあるからです。

特に初めて接種する方はしっかりと病院の指示をきちんと守ってください。また帰宅後も異変を感じたら、すぐに病院に連絡をとってください。

■いつワクチンを打つ?何回接種する?

一般にワクチンを接種してから抗体(2回目にインフルエンザウイルスにかかった時に異物として排除しようとするための物質)ができるまで10日から2週間くらいかかるとされています。

なのでインフルエンザシーズン真っ盛りに接種しても、インフルエンザになってしまいことがあります。ワクチンは1回接種で約5ヶ月程度有効とされていますので、大体10月下旬から11月、遅くとも12月初旬までには接種し終えておくのがよいでしょう。

そして気になる回数。

一般に成人の場合は1回で十分だとされています。これは今まで生きてきた中で症状の有無に関わらず、数種のウイルスにかかっている=免疫がある、という前提があります。(病院によっては成人でも2回接種を推奨している場合があります。)

その逆で13歳未満の場合は、2回接種が推奨されています。その際には1回目と2回目には1~4週間の間隔とされています。(*2011年に接種間隔は改訂され2~4週間間隔になっています

■手洗い、うがいの励行

ワクチンを接種したからといって油断は禁物。

自らもインフルエンザウイルスをはね返す努力をしましょう。そのためには、なんといってもウイルスとの接触を避けること。つまり人ごみにはできるだけ避け、自らマスクをするなどの防御をします。

そして手洗いうがい、十分な睡眠、栄養、適度な湿度が大事です。

温かすぎる空気ではウイルスの格好の住み場所となってしまいます。清潔な加湿器の利用も1つの予防となります。


参考:国立感染症研究所(http://idsc.nih.go.jp/index-j.html)

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10月に入ってくると病院や自治体広報にインフルエンザワクチンのお知らせを目にすることになります。インフルエンザの特効薬が発売されているとはいえ異常行動との因果関係がはっきりしないまま10代への投与をできるだけ控えるよう通達が出ていることも考えると、インフルエンザにかからないにこしたことはないでしょう。

今回は予防方法の1つであるワクチンに焦点をあてます。

■インフルエンザワクチンとは

ワクチンを受けたから絶対インフルエンザにならない、ということは残念ながらありません。

というのは毎年作られるワクチンのウイルス株はその年の流行を見通して作られます。この種類がその年の流行とあえば、たとえインフルエンザになったとしても症状が軽くてすむことがあります。ただこのワクチンは約半年前に選定されるため変異株などの出現があったりすると、ワクチンとその年の流行があわなかった、ということになってしまいます。

インフルエンザは高熱と節々の痛みと非常に体力を消耗させます。時には重篤化してしまい、乳幼児ではインフルエンザ脳症、高齢者では肺炎などを併発し、時には死にいたることもあります。

接種できない方もいますが、できるだけ接種し、予防することはあなたにとっても、あなたの周囲の人にとっても有意義なことだと思っています。

■誰でも受けられるの?

まず、受けられない人。

残念ながら重篤な鶏卵アレルギーのある方、また接種当日に熱がある方、また以前にインフルエンザワクチンによりアレルギー症状を起こした方、また現在通院中の病気の種類によっては接種できない場合があります。接種前に問診もありますが、かかりつけ医がいらっしゃる場合には予め相談してください。

そして接種したほうがよい、とされている人もいます。

まず65歳以上、もしくは60歳以上で肺などの病気をおもちの方、年齢に関わらず気管支喘息、肺気腫、糖尿病などの病気をおもちの方(インフルエンザでこれらの原疾患を悪化させることがあります)、その他にも受験生をかかえている家族、高齢者施設や幼稚園、医療・介護従事者、最近では妊婦さんへの接種(インフルエンザになった場合に児への影響を考えて使える薬がないため)も推進されています。

尚、インフルエンザワクチンに関する費用ですが、高齢者へは自治体による補助制度がありますので自治体広報や地域の病院で確認してください。

一般の場合には予防治療にあたりますので、自由診療となり病院により価格が異なります。

使われる薬の量が異なるものではありませんので、病院に予め問い合わせて価格面を比較して接種する病院を選ぶのも1つの方法です。

そして接種した後は、激しい運動はさけます。入浴は可能ですが接種部位を強くもんだりしないよう注意してください。

2、3日はだるかったり、発熱したりといった副作用が生じることがあります。症状が消失しない場合は受診してください。また接種30分くらいは病院内で安静を求められることがあります。これは呼吸障害やけいれんなどの重篤な副作用が起き易い時間帯でもあるからです。

特に初めて接種する方はしっかりと病院の指示をきちんと守ってください。また帰宅後も異変を感じたら、すぐに病院に連絡をとってください。

■いつワクチンを打つ?何回接種する?

一般にワクチンを接種してから抗体(2回目にインフルエンザウイルスにかかった時に異物として排除しようとするための物質)ができるまで10日から2週間くらいかかるとされています。

なのでインフルエンザシーズン真っ盛りに接種しても、インフルエンザになってしまいことがあります。ワクチンは1回接種で約5ヶ月程度有効とされていますので、大体10月下旬から11月、遅くとも12月初旬までには接種し終えておくのがよいでしょう。

そして気になる回数。

一般に成人の場合は1回で十分だとされています。これは今まで生きてきた中で症状の有無に関わらず、数種のウイルスにかかっている=免疫がある、という前提があります。(病院によっては成人でも2回接種を推奨している場合があります。)

その逆で13歳未満の場合は、2回接種が推奨されています。その際には1回目と2回目には1~4週間の間隔とされています。(*2011年に接種間隔は改訂され2~4週間間隔になっています

■手洗い、うがいの励行

ワクチンを接種したからといって油断は禁物。

自らもインフルエンザウイルスをはね返す努力をしましょう。そのためには、なんといってもウイルスとの接触を避けること。つまり人ごみにはできるだけ避け、自らマスクをするなどの防御をします。

そして手洗いうがい、十分な睡眠、栄養、適度な湿度が大事です。

温かすぎる空気ではウイルスの格好の住み場所となってしまいます。清潔な加湿器の利用も1つの予防となります。


参考:国立感染症研究所(http://idsc.nih.go.jp/index-j.html)



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