はずむ会話・はずまぬ会話
新人君たちが窓口デビューをしている今日この頃
私にもそんな時代があったね~、と彼らを見つめる目は既に母の目?!
私の初めての投薬窓口は大学病院の院内処方時代
当時はまだまだ服薬指導なんて言葉が出始めたころで、後ろにゴマンと待ち構えている薬待ちの患者さん達を視界にいれながら、とにかく少しでも早く、と数をこなすのが精一杯
そんな私も大学院の同期より少し遅れて病棟デビューをした1年目の秋
パッとみた感じそうは思われないことが多い私だけど、ちょっと人見知りタイプ
なつく人にはとことん懐くけれど、そうでない人には・・・という接客業としてはいまいちなタイプ
とにかく挨拶、自己紹介を!という低い目標から始まった服薬指導
ぎこちなく話す私の話をゆっくり待ち、聞いて下さった患者さん、薬以外の話が大好きな患者さん、”次までに教えてくれればいいから”と時間をくださりながら私に自分から勉強する機会をくださった患者さん、なぜか仕事帰りの飲み会の居酒屋ででくわした上だけパジャマの患者さん!など様々な患者さんが私の先生でした
薬剤師と患者さんというより”ヒト対ヒト”、それも薬剤師に好意的な方との会話という状況が変わったのは、結婚を機に病院を退職し、調剤薬局で働きはじめると同時でした
もちろん、気軽に声をかけてくださるすっかり顔見知りになった患者さん、ひたすら”薬以外”のお喋りが好きな患者さんは相変わらず(苦笑)ですが、とにかく薬だけ欲しい患者さん、薬剤師と口をきくのは無駄と言う患者さんを目の前にした最初は驚きを隠せませんでした
”どうすればいいんだろうか”と悩み、クローズクエスチョン、オープンクエスチョンを使い分けたり、コミュニケーション時の注意などを書籍を読んだりもしました。
そんな時にふと”自分が患者の立場だったら・・・”と思ったら、すんなりと受け入れられるようになったんです。
調子が悪い時、う~んと待たされて疲れきった体、つらい検査、また聞きたくなかった結果を言われた後など様々な背景をもった患者さんが最後にくる場所が薬局
こんな時に薬剤師の話なんてどうでもいいですよね(爆)
上手な服薬指導に書かれているような流れるような会話なんてできなくて当たり前
というか、あんなにもこちらの欲しい情報を話してくれる方のほうが少ないんです
世の中には色々な人がいる、薬剤師側で情報が欲しいからといって無理して話を聞きだそうとしない、はずまない会話も一歩一歩から、と思うようになってから窓口業務が少し楽になりました
最低限伝え、確認しておきたい薬の飲み方、注意事項、併用薬ことだけでも聞くことができればありがたや、なんですよね
(どんなタイプの薬剤師が対応してもそれだけの情報、会話もお断りされることもありますが^^;)
”Heart To Heart”
これを信条に今日も窓口に立ってきます^^