不妊治療・漢方薬
排卵誘発剤以外にも体を整える目的などで漢方が処方されることもあります。
■漢方の注意
投与目的:男性の不妊や月経しやすい体を作るために用いられたりしています。漢方=副作用がないという公式は残念ながら成り立ちません。
飲んだ人全員に出るわけではないけれど、例えば“当帰(とうき)”という成分は吐き気を引き起こすことが知られています。
西洋医学と同じで個人体質により“合う・合わない”があります。もちろん各個人の体質・体格にあった薬が処方されますから、誰かの飲んでいた薬がそっくり自分にも当てはまるということはありません。(漢方は陰・陽など細やかに体質を分けて考慮されています。)
おかしいな、と思ったら漢方だからと過信せずに受診してください。
■漢方薬の飲み方
基本は食前(ご飯を食べる前)です。これは胃に何も入っていない空腹時のほうが吸収が良いことが知られているからです。
但し、食前に飲み忘れたからといってその分はお休みするのではなく、食後でもきちんと飲んだほうが良いでしょう。体に合った薬ならば、ゆっくり着実に継続することをお奨めします。
注意:ここで表記した一部の漢方薬の使われ方はこれ以外に多くの疾患で用いられています。標準な使い方に限局しています。
商品名 | 読み方 | 使われ方 |
当帰芍薬散 | とうきしゃくやくさん | 月経不順・月経痛・更年期障害・冷え症などに使われ、比較的体力が少なく、疲れやすい、痩せ型の人に用いられることが多い薬剤。 |
桂枝茯苓丸 | けいしぶくりょうがん | 月経不順・月経痛・更年期障害などに使われ、しっかりした体格の人に用いられることが多い薬剤。 |
加味逍遥散 | かみしょうようさん | 月経不順・月経困難症・自律神経失調症などに使われ、肩こりや精神不安にも効果があるとされている。虚弱体質の人に使われることが多い薬剤。 |
温経湯 | うんけいとう | 月経不順・更年期障害・不眠などに使われ比較的虚弱体質の人に使われることが多い。しばしクロミッドと併用して、ホルモンの分泌を促進する働きがあることも知られている。 |
八味地黄丸 | はちみじおうがん | 血液循環改善作用をもち、精巣などの機能が高められることが報告されていることにより、男性不妊(乏精子症、精子無力症)に用いられることがある。 |
補中益気湯 | ほちゅうえっきとう | 精子の運動性の改善に有効であることから男性不妊(精子無力症)に用いられることが多い。 |
芍薬甘草湯 | しゃくやくかんぞうとう | 痛みに使われることがあるが、男性ホルモン分泌を抑制する働きもしられており、排卵誘発目的でクロミッドと併用されることがある。 |
紫苓湯 | さいれいとう | ステロイドを使用している自己免疫異常による習慣流産に用いられ、ステロイドの投与量をコントロールさせるために併用されることがある。 |
漢方だからといって、決して過信しないようにしてください。
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