スイッチOTC
スイッチOTC、こんな言葉を聞いたことはありますか?
この言葉の意味は転用(スイッチ)した市販薬(OTC:Over The Counter)、何からの転用かというと、医療用で使われていた薬の成分が市販薬に転用された薬のことです。
商品名をあげると、ガスター10(胃酸抑制薬)、ブテナロック(水虫の塗り薬)、ドリエル(睡眠改善剤)などがあります。
これらの薬の特徴は”切れがいいこと”即ち効果がはっきりと現れやすい薬と言えます。
逆に言えば、副作用の確率も高くなります。(副作用については製薬会社が一定期間追跡調査を行うことが義務付けられ、その内容は薬に添付されている文書に記載されています。)
市販薬はいずれもそうですが、こういった薬を買う時には特に店頭にいる薬剤師に必ず相談して頂きたいのです。
現在の症状、そしてその症状が続いている期間、今飲んでいる薬、飲み方、副作用、飲み合わせといったことを予め聞いておくことは薬の種類によらず大事なことです。
見当はずれな症状のまま独断で飲み続けると思わぬ健康被害を及ぼすことがあります。
また全ての市販薬にいえることですが、漠然と飲み続けているのは体にとっても、またお財布にとってもやさしくありません。
症状が続く場合には速やかに医師の診察をうけてください。
また薬を飲み始めて、何かおかしいと思ったらまずは販売先の薬剤師もしくは医師に相談して下さい。全ての症状が薬が原因とはいえませんが、おかしいな、と思ったまま飲み続けるということはしないようにしてください。
簡単に手に入る市販薬、またスイッチOTCが増えてきたのはやはり医療費の右肩上がりの現状があるのでしょう。
また最近ではセルフメディケーション(*)の考え方も広まってきました。
*薬剤師ゆうの主婦生活ではセルフメディケーションについて取り扱っています。
このことも市販薬の種類の拡大、浸透に影響を及ぼしたのではないでしょうか?
医師に処方してもらう薬と違い、自己責任が高まる市販薬ですが、必要以上に怖がらず、逆に必要以上に過信せず、上手に市販薬と付き合っていきたいものです。