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治験とは

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新聞、テレビCMなどのメディアなどを通じて”治験”という言葉の認知度が広がってきたように思います。

今回はその治験についてのお話です。

1.治験とは

これから開発される薬は、動物→健常者→患者の流れで本当に有効かどうかの判定がされていきます。(薬の開発参照)

治験の目的は、治験薬の有効性と安全性を人において検討し、実際に安全にかつ有効に使用できるかどうかを試験していくことにあります。


2.治験への同意

医療に携わる人間が必ず習うことがあります。それは“ヘルシンキ宣言”というものです。

これは1964年(1983年改訂)に世界医師会が採択した、人体実験の禁止、人権重視を唱えたもので、臨床試験を行うにあたっ遵守しなければならないことです。

治験に関する規定が日本にもあります。薬事法とGCP(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実地に関する基準)というものです。(1990年より実施)

GCPの主な内容を以下に記します。

①医療機関と製薬会社が契約を行う(これにより治験を行える医師が限定される)

②院内に治験審査委員会が設置される。メンバーは医師、薬剤師、看護師、事務員などで、実施計画・管理等を話し合う

③被験者の同意・保護⇒治験を行う前に目的、方法、予想される副作用などを説明し、被験者が理解した上で文書による同意を得る。
*当然、即答でなくても良く、断ったからといって今後の治療にはなんら影響はないこともあわせて伝えられる。また撤回も自由意志で認められる。

④記録の保管、管理(保管期間も予め定められているのでそれに従う)

3.治験への協力を依頼されたら?

あなたが、慢性疾患で通院している病院で、主治医から治験について打診されたら・・・。

まずは、よく話を聞いてください。すぐに答えを出す必要はありません。くどいほど述べていますが、全て自由意志で決められます。主治医との長い付き合い云々といったことは考えないで下さい。医師は対象になる様々な患者に打診しています。

あなたが、どうしたいかです。

効果がある場合もありますが、同じくらい何も期待できない結果になることもあります。

治験への協力をすると、決めた場合でも、不都合があればいつでも中止にできます。

この中には、当然副作用というリスクも入ります。

協力費として治験に関わる治療費を製薬会社が負担することもあります。場合によっては交通費が支給されることもあります。(頻回な通院の際の負担を減らすためでもあります)全て最初の説明で提示されますので、よく聞いておいて下さい。

何かあった場合の連絡先を予め聞いておくのが良いでしょう。

治験中に体調の変化があったら、速やかに治験を担当している主治医・病院へ連絡してください。

治験薬の中には飲み合わせが悪い薬をもつものもあります。

他の医療機関で処方された薬を飲む前に必ず主治医・担当者(看護師・薬剤師)に相談して下さい。
風邪であれば、治験担当している病院・主治医の診察を受けるほうが良いですね。

あなたの大切な善意が大きな一歩になると無理しすぎないことを願っています。


4.治験協力者へのお願い(開発の項と内容重複します)

最近では、新聞やネットで対象患者を幅広く公募しています。多くは第3相の参加となります。

医薬品の開発に関しては、とても大事なことです。ただ、その大事さを強く認識した上で参加していただきたいと思います。

当然、文章による同意をもって治験は始まります。途中でやめることもできます。治験が始まると、事細かに制限され、確認をとる場合も多々あります。でもそんな時に、簡単に面倒だから、といった理由で辞めて欲しくないのです。その薬を待っている患者さんがいます。

薬だけではありません。健康食品等に関しても同様です。各社とも、精一杯の力で開発に力をかけています。単なるお小遣いかせぎといった思いでの参加は、現場に混乱をきたしますので、よく考えたうえでの参加を切に願います。



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