ジェネリック医薬品とは
最近テレビCMや新聞で見かけるようになったジェネリック医薬品という言葉。医療費の節約の救世主になるのでしょうか。
◆ジェネリック医薬品とは
“ジェネリック=generic name=一般名”の意味です。後発品(こうはつひん)と呼ばれることもあります。
*一般名とは、商品名とは異なり、薬という成分の名前にあたります。
医療用医薬品は特許問題があり、新薬の発売後から数十年の間つまり特許が切れるまでは同じ薬を販売することができません。
つまり、全ての薬にジェネリック医薬品がある訳ではありません。
この新薬は最初に開発・発売されたことから“先発品(せんぱつひん)”と呼ばれてます。
一方ジェネリックとは、この特許が切れた後に申請、販売された薬です。つまり、効果は同じもの。
先発品と異なり、開発にかかるコストが大幅に削減されているため、先発品に比べると安値になっています。(おおまかに言ってしまうと、既に安全性等も分かっている化合物を真似て作り、検査などの手間が少なくなるので安くります)
またジェネリックの薬価(厚生労働省が定めた薬の値段)は新薬の約2~8割と定められています。
ジェネリック=安値、という図式はこういった経緯が関与してくるのです。
WHO(世界保健機構)も、ジェネリック医薬品の使用促進を推進していますし、ジェネリックの使用割合が低いと言われている日本も厚生労働省がジェネリック医薬品の使用促進を奨めています。
慢性疾患の場合、薬代もかさんできます。こういった薬で少しでも医療にかかる経済負担が軽減されることが望まれています。
◆効果は同じ?
先に発売された新薬と同じく厚生労働省の元試験がされ、許可がおりたもののみが製造を認められます。
健康な成人に先発品とジェネリックを投与し、有効成分が体にどうやって入っていき、出ていくかといった試験が行われますし、また作られた製剤品が品質に問題ないかなどの試験も行われています。
つまり、効果が同じな薬しか世に出回れないようになっています。
ただし、同じなのは成分だけ。
剤形(薬の形状)などが異なることも多く、含まれる添加物などが先発品とジェネリックでは異なります。ここの部分で効き方も違い、場合によっては副作用を感じるケースも往々にしてあります。
◆ジェネリック医薬品を処方してもらうには
いくつかの方法があります。
①医師にジェネリックを使いたいことを申し出る。
②いつももらっている薬なら予め自分が飲んでいる薬にジェネリック医薬品があるか薬剤師に調べてもらう。その結果を元に医師に申し出る。
新しい薬は先に記載したとおり特許の問題もありジェネリックがありません。
全ての薬にジェネリックがあると勘違いされている方もいらっしゃるので、予め薬剤師に確認することをお奨めします。また現在では簡単にネットで検索することもできるようになってます。
そういったことも私達薬剤師の仕事です。ぜひ最寄りの薬局、かかりつけ薬局にご相談下さい。
