薬剤師ゆうの薬の話薬剤師の内緒の話

名前を呼ばないで

【注意】あくまでも私見です。

薬局にいらっしゃる患者さんから”名前を呼ばないで”と頼まれることが時々ある薬剤師。

理由その1.不明

周りの人に知られたくないから?病院に通っていることを知られたくないから?
でも結構、本人が受け取る確率が高い。本人がいたらわかってしまうだろうに…

幸い我が薬局は、処方箋と引き換えに番号札を渡している。その番号を呼べばすむだけ。でも他の薬局や医療機関ではどうしているんだろう。

また逆に番号でしか呼ばれないことで、周りが不思議そうに見る視線が嫌ではないのだろうか?

これらは、私の勝手な疑問と解釈。本人に聞けるわけもない。
だからこそ、本人の意思を尊重して、ぜ~ったい名前では呼ばないよう注意、注意。

理由その2.自分の名前が嫌いだから

これは、とてもとても気をつけねばならぬこと。
理由その1もそうだけど、比べものにならないくらい、スタッフ誰もが注意。

でもこういった過剰な気遣いが、逆に相手を苦しめることがあるから、あくまでも自然を心がける。

それは、心と体が異なった性をもつ、性同一性障害の患者さん。

専門家でもない私が言えることはないけれど…。

肉体は男性だけど、洋服やアクセサリーは女性。
本名は男性だけど、心は女性。

この患者さんに切々と語られてしまったことのある私。

仕事中なのに、あまりにもの切なさにうるうるした軟弱な私。

この病気が一般に知れ渡ってきたとはいえ、偏見があるのも想像に難くない。

法律の改正により、医学的に認められて、手術を受けて、戸籍を変更して、とスムーズにことが進むと嫌がらせを受ける人がいて、といって、認められないといつまでも葛藤に苦しみ続ける人がいる。

そして本人がどうにもできない問題も2次発生してくる。

仕事先が見つからない、職場が決まっても周りからの好奇の目やいじめに耐えられず辞めてしまう。

収入がなくなり、生活保護を受ける。

すると、なんで昼間から家にいるんだ?という世間や近所の目にさらされる。

以前の勤め先では、入院の時にどちらの病室にいれるかで、院内がもめたこともあった。(結局個室に入院)

この病気の人が全てそうではないと願いたいが、少なくとも私が今まで出会った2人の患者さんは苦しんでいる。

神様はなんて難しい問題を出したんだろう。

自分の名前が嫌、自分の存在が嫌、とまで言わせてしまう病気の辛さ。

息を潜めるように暮らしているあの人達に、明るい光に照らされる道ができてほしい。

いつの日か名前を好きになる日が来て欲しい。

そしてなによりも、色々な人がいるという事実をあるがままに受け入れられる世の中になって欲しい。

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名前を呼ばないで

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【注意】あくまでも私見です。

薬局にいらっしゃる患者さんから”名前を呼ばないで”と頼まれることが時々ある薬剤師。

理由その1.不明

周りの人に知られたくないから?病院に通っていることを知られたくないから?
でも結構、本人が受け取る確率が高い。本人がいたらわかってしまうだろうに…

幸い我が薬局は、処方箋と引き換えに番号札を渡している。その番号を呼べばすむだけ。でも他の薬局や医療機関ではどうしているんだろう。

また逆に番号でしか呼ばれないことで、周りが不思議そうに見る視線が嫌ではないのだろうか?

これらは、私の勝手な疑問と解釈。本人に聞けるわけもない。
だからこそ、本人の意思を尊重して、ぜ~ったい名前では呼ばないよう注意、注意。

理由その2.自分の名前が嫌いだから

これは、とてもとても気をつけねばならぬこと。
理由その1もそうだけど、比べものにならないくらい、スタッフ誰もが注意。

でもこういった過剰な気遣いが、逆に相手を苦しめることがあるから、あくまでも自然を心がける。

それは、心と体が異なった性をもつ、性同一性障害の患者さん。

専門家でもない私が言えることはないけれど…。

肉体は男性だけど、洋服やアクセサリーは女性。
本名は男性だけど、心は女性。

この患者さんに切々と語られてしまったことのある私。

仕事中なのに、あまりにもの切なさにうるうるした軟弱な私。

この病気が一般に知れ渡ってきたとはいえ、偏見があるのも想像に難くない。

法律の改正により、医学的に認められて、手術を受けて、戸籍を変更して、とスムーズにことが進むと嫌がらせを受ける人がいて、といって、認められないといつまでも葛藤に苦しみ続ける人がいる。

そして本人がどうにもできない問題も2次発生してくる。

仕事先が見つからない、職場が決まっても周りからの好奇の目やいじめに耐えられず辞めてしまう。

収入がなくなり、生活保護を受ける。

すると、なんで昼間から家にいるんだ?という世間や近所の目にさらされる。

以前の勤め先では、入院の時にどちらの病室にいれるかで、院内がもめたこともあった。(結局個室に入院)

この病気の人が全てそうではないと願いたいが、少なくとも私が今まで出会った2人の患者さんは苦しんでいる。

神様はなんて難しい問題を出したんだろう。

自分の名前が嫌、自分の存在が嫌、とまで言わせてしまう病気の辛さ。

息を潜めるように暮らしているあの人達に、明るい光に照らされる道ができてほしい。

いつの日か名前を好きになる日が来て欲しい。

そしてなによりも、色々な人がいるという事実をあるがままに受け入れられる世の中になって欲しい。



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