副作用を利用した薬
副作用というとマイナスイメージになりがちですが、実は薬の中にはこの副作用を利用したものも多々あるんです。
■薬の効き方
薬は体内に入ると血液を介して、肝臓など各臓器や酵素などに働きかけ、効果を発揮します。そして効果を発揮する一方、今まで問題なく働いていた機能を邪魔してしまうこともあるのが薬の怖いといわれる所以。
例えば、お世話になったことが多い鎮痛薬。痛みを抑えるための酵素に働きかけ、痛みを引き起こす酵素を阻害することで効果を発揮する一方で、通常であれば胃粘膜を守ってくれている酵素を阻害してしまうことにもなります。その結果、胃障害などの副作用といわれる症状をもたらしてしまいます。
とはいえ、ここが薬の面白いところ。
こういった副作用を利用して、病気治療に使われることもあります。
例えば、アスピリン。
鎮痛剤などとしての効果のほかに、副作用でもある出血傾向を逆手にとり、血栓予防のために少量投与されることは医療現場では標準的なこととなっています。
■ドリエルとの出会い
この商品が販売されCMなどで目にするようになり、真っ先にドラッグストアに行きました。
というのは、どういったものが入っているのか成分を見たかったから。店頭には空箱が置かれていましたが、パッケージの成分名を読んだら”塩酸ジフェンヒドラミン”
”なるほど~”と納得。
というのは、このジフェンヒドラミンってアレルギー治療薬(痒み止めなど)としてかなり以前から商品化されています。そしてその一方で、こういったアレルギー症状を抑える薬では眠気というデメリットがつきものです。(最近のアレルギー治療薬はこの眠気などの症状を抑えるように開発されていますが、症状のレベルに関しては個人差あり)
このドリエルはまさに薬の副作用を利用した薬だったのです。企業のこの眼の付け所に異様に感動してしまったわけです。
マイナスをプラスに変える底力、あやかりたいものです。